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自己保持回路 ラチェットリレー 微分とは 工程歩進条件 MCとCJ/JMP
転送命令 ワードOR命令 ワードAND命令 比較命令 デジタルとアナログ
社内用標準回路            




 少しずつ内容を増やしていきますが、まだまだ工事中です。
メーカーもいろいろありますし・・内容を含めて色々検討しています。



社内で教育に使用する例題を元に少し作ってみました。今からシーケンサー(以下PLC)を勉強しようとする人に何かのヒントを差し上げられると良いのですが。
皆様のご意見を是非お聞かせ下さい。


例えばこの様な内容で・・
誰でも知っているようでちょっと工夫すると結構使える回路、基本的な応用命令の使い方などを紹介して行こうかなとも思っています。

一般に使用されるPLCとしては三菱電機とオムロンが多いと思われますが、三菱電機の場合が入力がX、出力がY、補助リレーが一般がM、停電補償付きがLと区分けされていて解りやすいので、ここでは三菱電機の表示にあわせます。

時代と共にPLCもどんどん進化し、説明で使用しているデバイス名も古いものが出てきましたが、それらを書き換える暇がありません。基本的な勉強と思って読んでください。




2種類の自己保持回路

PLC専用のソフトではないのですが、誰でも知っている自己保持回路は動作の仕方で2種類あります。セット優先とリセット優先です。




左がセット優先です。右がリセット優先です。

X000がセット入力、X001がリセット入力、自己保持出力がY100です。
セット入力とリセット入力が同時に入ったときどう動作するかの違いです。セット優先は同時入力で出力します。リセット優先は出力しません。

多分あまり考えずに使用していると思います。大した違いは無いようですが、使用場所を考えると意味のある結構重要な回路です。
例えばセット優先は押釦SWを押している間は強制的に動力機器を動かす時などに使用します。また警報原因とリセットの関係では当然セット優先でなければいけません。
X000がパルス状で入ってタイマーなどでリセット(この場合X001)する場合はどちらも同じです。

この自己保持回路をSET、RST命令を使用しても出来ます。この時リセット入力は上の回路ではb接点でしたが、RST命令ではa接点になることに注意してください。
上の自己保持回路はハードで組んでもセット優先、リセット優先が可能ですが、SET、RST命令を使用した下の回路はPLCのみで有効です。





たまに出力先(ここではY100)が同じだからとSET、RSTを何回も使用している(SET条件、RST条件が違う)例を見ます。モニターしてもどの条件で動作しているか探すのが大変ですし、タイミングによっては同時動作もあり得ます。それらを全てデバッグしなくてはならず結果的にはバグの元ですから、回路作成上最も悪い例といえます。





ラチェットリレー

ラチェットリレーは一つの入力でON/OFFを繰り返す回路です。フィリップ・フロップとも云います。キープリレーやシフト回路を使用した回路など多種ありますが、ここではちょっと頭をひねる回路を紹介します。
自己保持回路を工夫した回路ですが、PLC特有の回路です。この回路はPLCのソフトが書かれた順番に処理されるということを頭に入れなければ理解できません。ハードリレー回路ではこのシーケンスは構成できません。





X000が入力、Y100が出力です。M000は入力X000の立ち上がり微分(次で説明します)です。
このM000を使わずに2番目の回路のM000を直接入力X000に置き換えると出力Y100は1サイクル毎にON/OFFを繰り返します。

2台のポンプの自動交互回路などに利用できます。
最近は回路上の接点を直接パルス化出来ますので、M000の代わりにX000をパルス化した接点を使用した回路を試してみてください。この回路に応用するのはちょっとした工夫が必要ですが良い勉強になります。でも結構難しい。

実はPLCによってはビットデバイス出力反転(FF)という命令があります。これは実行指令がOFF→ONの時にFFで指定したデバイスが状態を反転させます。先の回路ではX000を立ち上がり微分していますが、FFの場合は不要です。実際に使用するにはFFが良いかも・・。見た目にも単純明快です。



      







微分とは

別に数学の微分積分ではありません。微分とかエッジとかパルスとか云われる回路です。ラチェットリレーで使用した立ち上がり微分がある様に立ち下がり微分もあります。
オムロンではDIFUDIFDに当たります。三菱電機ではPLSPLFです。

DIFU命令やPLS命令を使わずに同様の回路を作ると次のようになります。この回路もPLC専用の回路です。微分の意味を理解するのに良い回路です。





X000が入力、M000が微分出力で、1サイクルのみONします。M001は微分するための補助出力です。これだけの回路でラチェットリレーの上段(PLS M000)の回路と同じ働きをします。

最近では接点を直接立ち上がり微分、立ち下がり微分する命令があったり、回路の途中で微分する命令があったりして使用する幅が広がり楽になりました。でも使用方法を誤ると、モニターしにくいですから悩むことになりますので注意してください。BR>

ちょっと例題がそれるかもしれませんが、接点を直接微分したり回路の途中で微分したりする例です。
左の回路を見て下さい。X000を動力Y100を動かすカムスイッチと考えて頂けば分かり易いかも。M0は動力を動かすインターロック条件です。
インターロック条件(M0)がONしているときにカムスイッチ(X000)をONすると動力(Y100)が動きます。でも別の時間流れを考えるとカムスイッチをONしてもインターロック条件がOFFしていると動きません。カムスイッチをそのままにしておくとインターロック条件がONした瞬間に動力は動き出します。これは危険ですね。

真ん中の回路を見て下さい。左の回路に少し加えてあります。X000の上矢印がX000の立ち上がり微分です。この回路を付加するとカムスイッチをONしたときにインターロック条件がONしていないと動力は動作しません。その後インターロック条件がONしても同様です。再度カムスイッチをOFFにしてからONにすると動力は動き出します。これは人為的な確認の上での操作ですから安全と云えます。

右の回路はM1という運転開始時条件が入った回路です。回路の途中の上矢印がそれまでの回路の立ち上がり微分です。この場合X000とM1がONしたときに立ち上がり微分が働きます。でもこの回路は危険です。M1の働くタイミングを考えて頂けば答えは分かると思いますが・・。









工程歩進条件

工程が順を追って進むシステムはよくあります。微分回路などを利用して次のように作ると工程と歩進条件が1対1で示されますので理解しやすくなります。工程数が8つの場合を例とします。




L500からL507が各工程です。その右の接点が歩進条件です。例えばL500の工程ではX000がONすると工程が進みます。L501ではTIM000がアップすると進みます。M000が歩進させる信号となります。

M000をオムロンではSFT(シフトレジスタ)のシフト条件に、三菱電機ではSFL(シフトレフト)やBSFL(ビットシフトレフト)のシフト条件に使用します。

もしも、この回路を次のようにするとどうなるでしょうか。





例えばX000の前に工程を表すL500があるときと無いときを考えてみますと、この例の様にあるときは前述の回路と同じ条件になります。もしも無いと新しい工程に移ったときに歩進条件がすでに出来上がっていたらどうなるでしょうか。
工程と歩進条件を直列に並べるのは解りやすいと同時にこの様な意味があるのです。

このM100からM107のようにアドレスの並んだ信号のOR回路は比較命令が便利です。これは比較命令の項で説明します。

この様な工程歩進回路は基本的にL500→L501というように歩進順番が決まってしまいします。自由に工程を取れる方法としてビットデコード(DECO)を使用する方法があります。といっても自由に工程を割り付けるとどの様に動作するか判断できませんので、順番に並べるのが基本です。
興味のある方はビットデコードがどの様な動作をするものか、どの様に使用すれば工程歩進に使えるか勉強してみて下さい。






インターロックとジャンプ

オムロンではインターロック(IL)、三菱電機ではマスターコントロール(MC)はラダー図の左側母線を作成するものです。インターロッククリア(ILC)やマスターコントロールリセット(MCR)までの途中の回路はその母線から始まりますから効率の良い回路作成が出来ます。
しかしながらモニターしたときにオムロンではその状態が表示されませんし、プリントアウトしたときなどは途中の回路が多いと母線の開始を見落としがちになります。弊社の場合は基本的に使わないように指導しています。

オムロンではジャンプ(JMP)か条件ジャンプ(CJP)、三菱電機では基本で2種類ありますがオムロンのジャンプに対応するものは条件ジャンプ(CJ)です。これらはこの命令の前の条件によりジャンプエンド(JME)やジャンプ先ポインタ番号まで途中の回路を実行せずにジャンプします。
オムロンの場合はJMP命令の前の条件が整わないときにJMEにジャンプします。CJPはその逆でCJP命令の前の条件が整うとJMEにジャンプします。CJPの方が自然に受け入れられますので、弊社ではJMP命令は使用しません。
三菱電機に場合はCJ命令の前の条件が整うとポインタ番号までジャンプします。オムロンのCJPと同じです。

オムロンの場合の回路例を示します。解りやすいようにXYを使用します。左がIL、右がJMP回路です





三菱電機の場合の回路例を示します。左がMC、右がCJ回路です。




この二つの命令の基本的な違いを説明します。三菱電機のMCが解りやすいと思います。
IL命令は左側母線を作るわけですから、条件X000が整わなければ途中の出力Y100はOFFします。同様にコイル条件M000に関係なくTIM0はコイル、接点ともにOFFします。カウンタ回路があればコイルはOFFしますが、カウント値、接点はその状態を保持します。

JMP命令は途中の回路をジャンプしますから、途中の出力Y100はその状態を保持します。TIM0はコイルの条件M000がON後ジャンプしますとTIM0はカウントを継続します。カウンタは全て状態保持となります。

弊社ではインターロック命令を使用しないようにしています。モニターしたときに条件が解りずらい(メーカーによりますが)のが最大の原因ですが必要ならそこから母線を作ってしまった方が理解が早いからです。インターロック命令はPLCのメモリー容量が少ないときは容量削減の意味もありましたが、一般的に十分なメモリー容量を持った今はその様な観点からインターロック命令を使う必要はありません。
ここの例ではX000の後に母線を作ってX001とかをそこから並べれば一目で理解できます。また、絶対にジャンプを使用しなければいけない条件というのも少ないものです。条件によってその回路を通る必要が無い程度であればわざわざジャンプを使用することもありません。PLCのスピードも速くなりそれほどの意味は無いように感じます。

ちょっと話しが外れますが、目的とする結論を得るのに一つの回路で済まない場合、弊社では頭に常時ONを入れてそこから母線を作り、それらの回路が同一グループに属するものだと解るようにしています。これもメモリー容量をそれほど気にする必要が無くなったお陰ですが、実際に使用すると非常に回路が読みやすくなります。一度試してみて下さい。



      







転送(MOV)命令

例えば入力X000〜X015に電磁開閉器の動作接点(88)を16台入力します。それを使ってY500〜Y515の運転表示灯を点灯させます。単純に入力=出力の回路です。

まずオムロンで作ってみますと左のように同じ回路を16回路並べなければいけません。ところがMOV命令を使うと右回路のように1回路で済んでしまいます。X0チャンネルのデータをY5チャンネルに転送するという意味です。
25313は特殊リレーで常時ONの接点ですが、最近の機種ではP_Onと表示されます。






三菱電機では次のようになります。オムロンに比べてちょっと難しそうですが、X000から4桁(X00Fまで)をY500から4桁(Y50Fまで)に転送するという意味です。
K4X000とはX000から4桁、1桁が4ビットで計16ビット、従ってX00Fまでになります。
SM400は特殊リレーで常時ONの接点ですが、AシリーズなどではM9036と表示されます。





この例ではMOV命令の条件は常時ONです。したがって常にX0チャンネルの変化がY5チャンネルに反映されます。
常時転送してはまずい条件もあるはずです。その場合は条件により転送したり、さらに条件を微分したものを使ったり、MOV命令のパルス動作付き(オムロンでMOV@、三菱電機でMOVP)を使用します。

ここで注意しないといけないことは、例題のM9036(常時ON)の代わりに例えばM000を使用したような場合です。
M000がONするとX000からX00Fの状態はY500からY50Fに転送されます。M000がOFFすると転送回路が働きませんのでY500からY50Fの状態はM000がONしたときの状態(正確にいえばM000がOFFになる直前の状態)を保持し、X000からX00Fの現在の状態とは異なる可能性があります。一種のジャンプ回路が働いたような感じです。
この様に転送命令の前の条件はよく考えて使用してください。

MOV命令は16ビットデータの転送ですがDMOVとMOVの前にDを付けることにより32ビットデータの転送が可能です。上記例を参考に
「DMOV K6X000 K6Y500」としたとするとX000〜X017をY500〜Y517に転送します。

同じような転送命令にブロック転送(BMOV)があります。これは指定されたデバイスから指定した指定した数の16ビットデータを指定したデバイスに一括転送する命令です。上記MOV、DMOVの拡張版の様なものですが、弊社では使用禁止です。なぜならモニター時にラダー画面上では32ビットデータまでしか現在値が確認できないからです。

もう一つ同一16ビットデータブロック転送(FMOV)があります。これは元データとして指定されたデバイスの16ビットデータを転送先と指定されたデバイスをスタート点として指定された数ほど転送する命令です。例えばPLC立ち上がり時にある範囲のデバイスを全て0にするような時に使用すると便利です。






ワードOR(ORW/WOR)命令

転送命令と同じく入力X000〜X015(X000〜X00F)に電磁開閉器の動作接点(88)を入力します。それを使ってY500〜Y515(Y500〜Y50F)の運転表示灯を点灯させます。X100にランプテストPBを入力し、運転表示灯のランプテストをします。

例えば三菱電機で作ってみますと左のように同じ回路を16回路並べなければいけません。MOV命令とWOR命令を使用すると右回路のように4回路で済んでしまいます。D0はX000から4桁のデータをMOV命令を使用して仮置きし、D1はMOV命令を使用してランプテスト出力の仮置きしています。最後にWOR命令を使用してとりまとめ、Y500から4桁出力します。





ランプテストの「MOV HFFFF D1」はD1の全てのビットをONさせ、「MOV H0 D1」はD1の全てのビットをOFFします。後者の回路が無いとランプテストPBを離しても点灯したままになってしまいます。実際にテストしてみて下さい。

すこし横道にそれてみます。ここで仮置きのD0、D1を使わなかった場合を考えてみます。この場合は最後の「WOR D0 D1 K4Y500」は不要です。したがって3つのMOV回路だけになります。この3つの命令を順に並べますと6つの組み合わせが出来ます。





この形は出力の2重使用ですし、並べる順序によって動作が異なります。本来使用すべき回路ではありませんがPLCの動作を理解するには良い回路です。実際にPLに入力してテストしてみて下さい。正常に動作するのはいくつあるでしょうか

オムロンの例を示します。オムロンの場合も三菱電機のように「MOV X0 D000」などと横書き表示が出来ます。自分は横書きの方が好きなのでそうしていますが。









ワードAND(ANDW/WAND)命令

ワードORが理解できればワードANDはもうイメージがわきますね。
工程歩進条件の例を前に示しました。もう一度同じものを例としてワードANDの例に使用します。L500〜L507の8工程の例です。





ここでL500、L502、L505、L507の4つの工程をチェックする例を考えます。これらの工程にあるときはデータメモリ(DM100またはD100)にある数値が入力されるようにします。
三菱電機の例を示します。





K2L500とはL500から2桁(L507まで)の意味です。
次のH00A5がポイントです。HはBCDを示します。L500〜L50FをBCDで読んでみますと、L500、L502、L505、L507の4工程はBCDで00A5と示されます。L500は1,L502は4、従って最小桁は5になります。L505は2,L507は8,従って次の桁は10=Aになります。

上記例を説明しますとL500〜L507(L508〜L50FはK2L500ですから無視されます)と00A5のワードAND命令を実行し、D100に格納します。
前述のBCD計算のように、もしもL500工程の時はD100に0001が、L502工程の時はD100に0004が、L505工程の時はD100に0020が、L507の時はD100に0080が入ります。その他の工程時はD100には0000が入ります。

オムロンの例を示します。





L5はL5チャンネルを示し、L500〜L515に相当します。#がBCDを示します。オムロンの場合は桁を設定しませんので、実質L500〜L515全部の状態をチェックすることになります。

このままではワードAND命令を使用する意味があまり理解できないと思いますので、これを使ってL500、L502、L505、L507の4工程でバルブを開く例を比較命令を使用して説明します。






比較命令

ワードAND命令でデータメモリD100にいろいろな数値が格納されました。もう一度、よく見てください。L500、L502、L505、L507の4工程のみD100に数値が入り、その他の工程は0000が入っています。これを利用します。D100に数値がある時がバルブを開く時です。
三菱電機の例です。但し、三菱電機の場倍この様な比較をしますと16ビット目は符号となりますので16ビット目がONしたときはM100がONしません。ダブルワードの比較に変更(この場倍はD>)する必要があります。


三菱電機の場合は比較する数値は例のようにBCD(H・・・と入れます)でもBIN(K・・・と入れます)でもかまいません。
>=のように入力すると比較内容が「以上」になります。




オムロンの場合は次のようになります。25505が特殊リレーの比較>、25506は比較=、25507は比較<に決められています。最近の機種では単に>、=、<と表示されます。この場合DM100>#0000の時に出力M100がONします。
現在の機種ではこの様な形にならず直接比較する三菱電機の様な形式にも対応しています。最新の機種のプログラミングマニュアルを参照して下さい。





オムロンの場合は旧タイプの25505〜25507を使用して比較すると若干回路作成上制限されます。
「以上」で比較する場合は上記例の25505に並列に25506を入れることになります。

ちょっと難しくなりますが浮動小数点比較を使用しますと、桁数や符号を考えずに比較できます。また、算術演算も非常に簡単になります。興味のある方は勉強してみてください。






デジタルとアナログ

ちょっとブレークしてデジタルとアナログについて考えてみます。PLCでもアナログを取り込んで処理することが多くなりました。PLC計装などはアナログ処理を全面に出してきたPLCです。
デジタルはONとOFFですから数字で云うと0と1しかありません。最近はスイッチにON、OFFと書かずに0、1と書いてあるものも見かけます。

いま蒸気を制御するバルブがあったとします。これでタンクの湯を一定温度に制御します。一番簡単なのはバルブを開するか閉するかで制御する方法です。これがON−OFF制御です。ちょうどデジタルのONかOFFに相当します。ところがこれでは微妙な温度制御は難しいですね。
そこでもう一つ中間の50%開度を加えて3段階にしてみましょう。これが3位置制御と云われるものです。先のON−OFF制御より細かい制御が可能になったはずです。でも目的とする温度からは制御結果はある幅を持っていて完全に一致することは無いはずです。

ではこの中間位置をどんどん増やして見ましょう。バルブの動きはスムーズになりその時の測定温度に従って適正なバルブ開度を選択することが可能になってきます。バルブの動きがON−OFFというデジタルから切れ目のないアナログになったのです。

バルブの中間開度を100段階にすると0〜100%というアナログ値に対してバルブは1%ずつ対応したことになります。実施のバルブ(調節弁)ではその様な階段状の動作することはなく、一般に0〜100%に相当する信号(4〜20mA)に対して全閉0%から全開100%(調節弁の動作により逆の物もあります)まで連続的に対応します。

PLCでは温度などのアナログ値をAD変換器を通して例えば0〜4000とかに変換します。逆に調節弁を動作させようとすればPLC内部の0〜4000という数字をDA変換器を通して4〜20mAなどに変換し、調節弁に送ります。もうお解りですね。バルブの中間開度を4000段階としたのと同じです。

PLCソフトで使用するデバイスで具体的に考えてみましょう。X00がONするかOFFするかはデジタルです。ではX00〜X0Fの16ビットデータ全体で見たときにこれは0〜65535の数値になります。ちょっと乱暴ですがもう立派なアナログです。

なぜ65535になるかは(バイナリーやBCDなどの数値表示の方法)又の機会にしますが、X00が1、X01が2、X02が4、X03が8に相当すると考えれば大体想像が付くと思います。

こう考えますとデジタルもアナログも元は同じ0か1です。0か1というデジタルをどんどん広げて大きく見ていくとアナログになると云ったふうに考えるとPLCでアナログを使用するのも難しいことではないと思えませんか。






社内で使用している標準回路

社内でよく使う回路は標準化されています。具体的な内容はここでは公表できませんが、例えば次のようなものがあります。


 警報回路

16点単位の警報原因に対してロックインタイプ及びノンロックインタイプ
ブザー停止押釦のみ、ブザー停止押釦とランプテスト押釦、ブザー停止押釦と警報リセット押釦、ブザー停止押釦とランプテスト押釦及び警報リセット押釦がある回路など各種あります。

32点単位の警報原因に対してロックインタイプ及びノンロックインタイプ
16点同様あります。

最近ではFB(ファンクションブロック)化したものも準備しています。



 パスワード確認回路

タッチパネルでは各種の設定が簡単に出来ます。ところが逆に内容を知らない人が触る危険性もあります。
パスワードを正確に入力出来た人だけが、特定の画面に移行できるように安全を高める回路です。
実運用上は安易なパスワードにしたり、パスワードを忘れたり、結構本来の目的通りになりません。



 自動交互回路

前述の「ラチェットリレー」回路を使用して2台の動力機器を自動的の交互運転する回路です。
故障時のバックアップも当然あります。また、故障復帰時に故障した号機に戻るか、バックアップした号機をそのまま運転するかを選べる回路もあります。

3台の機器のうち常に2台を順に運転していく回路もあります。勿論、バックアップもします。

スイッチとして例えば「NO.1−自動交互−NO.2」の押ボタンを設け、強制的にNO.1を選ぶとか、そこから自動交互にするとNO.1から自動交互が始まる様なオプション回路もあります。
この様なスイッチを全く設けず2台の機器が自動であれば自動交互として働くような回路もあり、お客様のどの様な要望でも答えられる準備をしています。

最近ではFB(ファンクションブロック)化したものも準備しています。


 時刻設定回路

シーケンサー内蔵時計の年月日、時刻及び曜日をデジスイッチで設定する回路です。数値設定にも応用出来ますが、問題が無ければ数値設定は10キーの方がはるかに簡単です。
タッチパネルの履歴はタッチパネル内蔵時計を使用するために、同時にタッチパネル内蔵時計を修正する回路を付加したものもあります。


最近ではFB(ファンクションブロック)化したものも準備しています。
最近は三菱電機TP(GOT)とPLCの様に時刻を調整してくれる機能が出てきたりして、徐々に役目が減ってきています。


 工程歩進回路

前述の「工程歩進条件はこうすれば解りやすい」を使用して、ステップ式に歩進する回路です。 停電後の復電時に元の工程から自動開始する、あるいは確認の上開始する、全リセットするなどのバリエーションが付加できます。

出力の割付はEXCEL表で行います。表の通りにファイルレジスタを設定すれば良いだけになっています。いつでも変更が可能ですので、試運転は非常に楽になります。
EXCELはマクロを組んでありますので、ファイルレジスタに設定する値と工程の出力の関係は一目で確認できます。



 自動-手動切替回路

タッチパネルを使用して「自動−手動」と手動運転時の「運転−停止」を切り替える回路です。 最近はハード的なスイッチを設けずにタッチパネルで処理する例が増えてきました。
簡単なようですが「自動」から「手動」に切り替えた時は「自動」の状態を保持するなどの条件が加味されています。

一般的な応用命令回路とインデックスレジスタを使用した回路とあります。
インデックスレジスタを使用した回路はIO割付を工夫すると、対象が何台であろうと回路の追加はありません。



 順位回路

一般に云われる「先入れ先出し回路」的なもので、例えば数台のろ過器で洗浄指令が重なった時などに、早く洗浄指令が来た号機から洗浄する回路です。
付加仕様として例えば途中で手動洗浄したために自動洗浄不要となり、自動洗浄順位から削除する回路などもあります。
一般的な応用命令回路とインデックスレジスタを使用した回路とあります。

また決まった順位で洗浄指令をスキャンしていく回路もあります。



 DA変換回路

パルス入力をアナログ値に変換する回路です。
一定時間毎に入力点数の平均値からアナログ変換する方式とパルス間隔からアナログ変換する方式があります。
精度的にはパルス間隔が小さすぎるときのローカットを設ける必要があり、専用のパルス−アナログ変換器には劣りますが、安価にアナログ変換できます。
この回路を使用してデータロガーに使用している会社もあります。



 AD変換回路

アナログ値をパルス変換する回路です。
専用のアナログ−パルス変換器を設けずに、安価にパルス変換できます。 精度的にはPLCのクロック精度に寄ります。勿論、要求される単位パルスの制限はありますが(アナログの精度以上の単位パルスを求めても無意味ですが)、実用的には問題有りません。
実際にこの回路を使用して数十点のデータロガーに使用している会社もあります。


最近ではFB(ファンクションブロック)化したものも準備しています。


 移動平均演算

移動平均演算は、新しいデータを1個追加して古いデータを1個捨てて、決められたサンプル数のデータ平均を取る演算です。
AD変換された値にダンピングを掛けたりするときに使用します。
AD変換器のそのものにこの様な機能を持った物がありますが、その様な機能の無い物やそれらを使用せず移動平均を取りたいときもあります。


FB(ファンクションブロック)化したものも準備しています。


 液面表示回路

タッチパネル専用のタンク液面を表示する回路です。
電極式レベル計などの入力を色を変えたりしながらタッチパネル上でタンク液面表示する回路です。簡単なようですが、数色の色換えをしながらタッチパネル表示するのはコツが要ります。

タッチパネルのスクリプトを利用しても出来ますが、PLCソフトとタッチパネルスクリプトの区分けが解らなくなりますので、弊社ではスクリプトは一切使用していません。



 CC−LINKアナログ設定

シーケンサーにQシリーズを使用するとCC−LINK設定はパラメーター設定で可能です。ところがアナログユニット電源を親局電源より後に入れると、アナログユニットはRUN表示が点灯し一見動作しているように見えますが、実際は親局からパラメーターが書き込まれず動作しないことがあります。
このために、一般的には親局側から子局電源を供給するようにしますが、直流電源ですのであまり長い距離は電圧ドロップがあり無理です。これを回避してどの様なタイミングでもパラメーターが確実に書き込まれるソフトです。結構、苦労しました。







この様な形で少しずつ紹介して行くつもりです。何かの役に立てば良いのですが。
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